開発日誌 (~2012年)
* ベタガードNo.6の成分
(2012-04-07 01:04:59)
このページではベタガードの採用成分に関する基本ポリシーと全成分表を明示しております。
成分に関する処方ポリシー
- シンプルであること
- 実質意味のない成分を付加しない
ベタガードNo.6
- ワセリン
- ホホバ油
- エタノール
- ラベンダー油
- トコフェロール
- アロエ
- カミツレ
- シコン
ベタガードNo.5
- ワセリン
- ホホバ油
- メントール
- 大東月桃オイル
開発日誌 (~2012年)
* No.6 開発スケジュール(終了済み)
(2012-04-07 01:04:00)
【2012年ベタガード プロジェクト・スケジュール】
制作本数100本、配布数約40本。まさかの不評で配布を途中で断念しました。
ベタガード研究室に集約されます。
季節的にハンドクリームはそれほど必要ありません。
ベタガード開発・夏期休業期間です。ただし、工場では夏場の製品テストやスタディを行います。
そろそろお湯を使う季節、手荒れの季節がやってきます。
試作としては最終製品になります。
本当に製品版作るの?価格は?パッケージは?
3月 → ベタガードNo.6 制作
ベタガードNo.6を制作し配布しました。制作本数100本、配布数約40本。まさかの不評で配布を途中で断念しました。
4月 → みなさまの意見収集
ベタガード研究室に集約されます。
5月-9月 → 開発の夏休み
季節的にハンドクリームはそれほど必要ありません。
ベタガード開発・夏期休業期間です。ただし、工場では夏場の製品テストやスタディを行います。
10月 → ベタガード開発再開
そろそろお湯を使う季節、手荒れの季節がやってきます。
10月20日前後 → ベタガードNo.7制作
試作としては最終製品になります。
12月1日 → 製品版リリース?
本当に製品版作るの?価格は?パッケージは?
開発日誌 (~2012年)
* ベタガードNo.6とは?
(2012-04-05 08:32:00)
ベタガード
ベタガードは手足の皮膚を強力に保護するパワーハンドクリームです。水やお湯に強いクリームが過酷な環境にさらされている手足をしっかりガードし保護します。
手荒れや指先のひび割れ、足の角質などに効果的です。
メイン基材
ベタガードのメイン基材はワセリンです。
ワセリンは皮膚トラブル関連の治療薬として病院で処方されるポピュラーなお薬です。
ワセリン自体はドラッグストアなどで広く販売されています。
使いにくいワセリンを優しく練り上げました
1800年代から販売されているメンソレータム社のメンソレータムの歴史が物語るようにワセリンはその機能性と安全性が世界的に高く評価されています。
しかし、ワセリン自体はそのままでは使いにくい。ベタガードでは使いやすさと心地よい香りをプラスしました。
手荒れの原因
手荒れの原因は水やお湯で皮膚表面の油分が洗い落とされることがもっとも大きな要因です。
皮膚表面から油分が落とされると皮膚のバリア機能は著しく低下し、乾燥を招き、そして皮膚細胞が損傷を受けます。
【手荒れ原因=手荒れスパイラル】
皮膚表面の油分の低下 → 皮膚のバリア機能低下 → 皮膚の乾燥 → 皮膚細胞の損傷
手荒れの原因が乾燥なら、手荒れ対策は保湿の一言に尽きます。このため多くの手荒れ用ハンドクリームは保湿有効成分をメインに配合し皮膚の保湿維持を中心に設計がなされています。
ベタガードの発想
手足から人が本来もっている自分の油分を失わせないように、強力かつ安全な耐水クリームで皮膚を保護するもの。
手荒れ予防・乾燥予防など荒れる前の予防を主眼に設計されています。
ベタガードのネーミングの由来
べったり皮膚をガードしてくれることから命名されました。
べったりガードなのに使いやすいところが、ベタガードの特徴です。
製品リリース情報
・正式商品名:ベタガード
・ベタガードNo.6(テストマーケティング・バージョン)リリース:2012年3月6日
・正式製品版ベタガードリリース予定:2012年11月1日
「手荒れさん」募集
・手荒れで苦しんでいる方
・Google+ にてアカウントを保有もしくは開設予定があること
・Google+ にて使用感を公開いただくこと
・募集人数:20名以下
・応募ページ → (済み)お申込ページ
パワーハンドクリーム・ベタガードの製品仕様
【機能説明】
※ガサガサ手荒れ・ひび割れ、指先のパックリ割れ、足のゴワゴワ角質、ザラザラ膝を強力ガード!
ベッタリ包んで浸透して速攻保湿。透き通るお肌がよみがえります。
【使用方法】
※適量をチューブから取り出し、必要な部位につけて、軽くマッサージをするように拡げてください。おやすみ前につけると効果的です。
【注意書き】
※お肌に合わない場合は使用を中止してください。
※家具や床につくとベタつきますのでお気をつけください。
【全成分表記】
※ワセリン、ホホバ種子油、エタノール、ラベンダー油、トコフェロール、キダチアロエエキス、カミツレ花エキス、ムラサキ根エキス、スクワラン
【内容量】
20mL
【価格】
非売品(「手荒れモニターさん」への無料配布)
開発日誌 (~2012年)
* 夏を越せるか? オイルとワセリンの分離
(2012-03-29 14:46:46)
ワセリンのテクスチャはオイル配合で比較的よくなりますが、夏場は逆にオイルで問題が発生することがわかりました。
まあ、ハンドクリームなので夏場使用する人はいないとは早計でした。
「肌が露出する季節だからこそ使いたい」という女性のお客様からの意見をいただき、ごもっともと納得。
今年の夏は例年以上の猛暑でした。空調を付けないなら室内でも軽く30度を超える日が続きました。
こういう気候条件でベタガードがどうなるか実際のテストができました。
ワセリンとオイルが分離しがち
という結論になりました。
5月くらいから「ポケットに入れておいたらオイルが飛び出してきた」などの感想もいただいた。
ワセリンの融点は40-60度前後。
一方ホホバオイルは5度-15度くらいでしょうか。どちらも天然物なので純粋な単一成分と違って、融点にバラツキがあります。
冬場でも室温は通常10度や20度はありますのでホホバオイルは液体ですが、液体でもパワー不足でワセリンに閉じ込められたままです。
しかし、30度くらいに上がってくるとワセリンも固体ながら緩み出しますし、ホホバもアクティブになってワセリンから飛び出し始めるという感じです。
ある程度飛び出すと、気温が下がっても元に戻りません。
元に戻すには人の手で掻き混ぜればいいのですが、そういう手間をユーザーに負担させるのは製品として問題です。
オイルがにじむと見た目が悪く、また使い勝手がよくありませんが、しかし、掻き混ぜればハンドクリームとしての効果には問題ありません。
クリームの伸びがよくなりますのでテクスチャはむしろ改善されます。
今回の経験を受けて、ホホバオイルに代わる成分を最初から見直すことになりました。
・融点がワセリンに近いか、むしろ、ワセリンより高いこと
・油溶性
「肌が露出する季節だからこそ使いたい」夏場のハンドクリーム
まあ、ハンドクリームなので夏場使用する人はいないとは早計でした。
「肌が露出する季節だからこそ使いたい」という女性のお客様からの意見をいただき、ごもっともと納得。
今年の夏は例年以上の猛暑でした。空調を付けないなら室内でも軽く30度を超える日が続きました。
夏場の環境では?
こういう気候条件でベタガードがどうなるか実際のテストができました。
ワセリンとオイルが分離しがち
という結論になりました。
オイルとワセリンの融点が違いすぎる
5月くらいから「ポケットに入れておいたらオイルが飛び出してきた」などの感想もいただいた。
ワセリンの融点は40-60度前後。
一方ホホバオイルは5度-15度くらいでしょうか。どちらも天然物なので純粋な単一成分と違って、融点にバラツキがあります。
冬場でも室温は通常10度や20度はありますのでホホバオイルは液体ですが、液体でもパワー不足でワセリンに閉じ込められたままです。
しかし、30度くらいに上がってくるとワセリンも固体ながら緩み出しますし、ホホバもアクティブになってワセリンから飛び出し始めるという感じです。
ある程度飛び出すと、気温が下がっても元に戻りません。
元に戻すには人の手で掻き混ぜればいいのですが、そういう手間をユーザーに負担させるのは製品として問題です。
溶けても品質には問題ない
オイルがにじむと見た目が悪く、また使い勝手がよくありませんが、しかし、掻き混ぜればハンドクリームとしての効果には問題ありません。
クリームの伸びがよくなりますのでテクスチャはむしろ改善されます。
ホホバオイルに代わる成分の模索
今回の経験を受けて、ホホバオイルに代わる成分を最初から見直すことになりました。
・融点がワセリンに近いか、むしろ、ワセリンより高いこと
・油溶性
開発日誌 (~2012年)
* スキンケアとハンドクリーム
(2012-03-29 14:46:45)
手専用のハンドクリームを顔に使うとどうなるの?
ハンドクリームは「手専用」のスキンケア。
ではハンドクリームを顔やカラダに使用してもいいのでしょうか?
ごくおおざっぱに言えば問題ありません。
ハンド用の特殊な成分が配合されている場合は別ですが、基本的に「ハンドクリームを顔に使っても問題ない」が一般的。
尿素入りというハンドクリームがありますが、個人的にはおすすめしません。
尿素には角質層のたんぱく質(ケラチン)を溶かすピーリング効果があり、それゆえ一時的に肌がきれいになりますが、微妙です。
カカトなどならおすすめしますが、顔にはどうでしょう?
また、ステロイド配合のハンドクリームも顔への使用はおすすめしません。
顔と首は皮膚が薄い上に、皮脂が多く、溶脂性のステロイドは手足と比較して、体内への吸収率(経皮吸収)が高くなります。
すぐに問題になるわけではありませんが、繰り返し使用する場合は副作用リスクも配慮ください。
スキンケアの基本は「保湿」に始まって「保湿」に終わる。
保湿の基本は油分。油分にプラスしてセラミド・ヒアルロン酸・コラーゲンなどの保湿成分が加えられ製品ごとの特色を出しています。
スキンケアのこの基本構図は手・カラダ・顔・・すべて同じです。
しかし、違いもあります。
それは部位ごとの特徴(皮脂、皮膚の厚さ)とそれがさらされる外界の環境の違いです。
・フェイス・・・外界に露出して、外気や紫外線など外界の刺激を直接受ける。皮脂は比較的多い。皮膚は比較的薄い
・ボディ・・・衣服などで外界に露出しておらず、外界の影響を受けにくい。皮脂は比較的少ない
・ハンド・・・外界に露出して外界の刺激を直接受ける。皮脂は比較的少ない。皮膚は比較的厚い
手は他の部位よりも外界のモノに接触する機会が非常に多い。外界の刺激の中でとくに水は皮膚のバリアである皮脂を洗い流す作用が強く、手はそれだけ他の部位より過酷な環境にあります。
そのためハンドクリームはボディクリームやフェイスクリームよりも油分の粘土が強く、耐水や耐熱など耐環境性能が高められています。
マイナス面として「べたつき」「ベタベタ感」が強くなります。
逆にボディやフェイスでは「伸びのよさ」「感触のよさ」「サラサラ感」などテクスチャーが重視されます。
ハンドクリームとフェイスクリーム。基本的に同じ成分であり、どちらをどちらに使用しても危険というわけではありません。
しかし、フェイスには避けた方がよい成分を配合したハンドクリームがあります。
・尿素配合のハンドクリーム
・ステロイド配合のハンドクリーム
角質を取り、お肌をスベスベ・ツルツルにしてくれる尿素は角質のタンパク質を溶解する作用があります。
ステロイドは魔法の薬です。
生体内で生成される副腎皮質ホルモンの1種である糖質コルチコイドを化学的に合成したものがステロイド。
ステロイドは皮膚関連のトラブルにはなくてはならない医薬品です。
しかし、劇的な効果があるだけに無条件な使用は危険です。
ステロイドの副作用はいろいろ言われていますが、一般的な意見としてはホルモン異常です。
血糖値の高騰や免疫力の低下、それによる感染症、糖尿病、白内障、骨粗しょう症など。子供では成長障害の報告もあるとのことです。
ステロイドは皮脂に溶けやすく、また毛細血管が充実しているフェイス部分では手足よりも経皮吸収されやすいと考えられます。
その分、医者による計画性のある使用が求められます。
ハンドクリームを顔に使うと危険?
ハンドクリームは「手専用」のスキンケア。
ではハンドクリームを顔やカラダに使用してもいいのでしょうか?
ごくおおざっぱに言えば問題ありません。
ハンド用の特殊な成分が配合されている場合は別ですが、基本的に「ハンドクリームを顔に使っても問題ない」が一般的。
一部のハンドクリームは顔への使用をひかえる
尿素入りというハンドクリームがありますが、個人的にはおすすめしません。
尿素には角質層のたんぱく質(ケラチン)を溶かすピーリング効果があり、それゆえ一時的に肌がきれいになりますが、微妙です。
カカトなどならおすすめしますが、顔にはどうでしょう?
また、ステロイド配合のハンドクリームも顔への使用はおすすめしません。
顔と首は皮膚が薄い上に、皮脂が多く、溶脂性のステロイドは手足と比較して、体内への吸収率(経皮吸収)が高くなります。
すぐに問題になるわけではありませんが、繰り返し使用する場合は副作用リスクも配慮ください。
成分的には基本的に同じ
スキンケアの基本は「保湿」に始まって「保湿」に終わる。
保湿の基本は油分。油分にプラスしてセラミド・ヒアルロン酸・コラーゲンなどの保湿成分が加えられ製品ごとの特色を出しています。
スキンケアのこの基本構図は手・カラダ・顔・・すべて同じです。
テクスチャー重視のフェイス、防御力重視のハンドクリーム
しかし、違いもあります。
それは部位ごとの特徴(皮脂、皮膚の厚さ)とそれがさらされる外界の環境の違いです。
・フェイス・・・外界に露出して、外気や紫外線など外界の刺激を直接受ける。皮脂は比較的多い。皮膚は比較的薄い
・ボディ・・・衣服などで外界に露出しておらず、外界の影響を受けにくい。皮脂は比較的少ない
・ハンド・・・外界に露出して外界の刺激を直接受ける。皮脂は比較的少ない。皮膚は比較的厚い
手は他の部位よりも外界のモノに接触する機会が非常に多い。外界の刺激の中でとくに水は皮膚のバリアである皮脂を洗い流す作用が強く、手はそれだけ他の部位より過酷な環境にあります。
そのためハンドクリームはボディクリームやフェイスクリームよりも油分の粘土が強く、耐水や耐熱など耐環境性能が高められています。
マイナス面として「べたつき」「ベタベタ感」が強くなります。
逆にボディやフェイスでは「伸びのよさ」「感触のよさ」「サラサラ感」などテクスチャーが重視されます。
フェイスには避けたい成分
ハンドクリームとフェイスクリーム。基本的に同じ成分であり、どちらをどちらに使用しても危険というわけではありません。
しかし、フェイスには避けた方がよい成分を配合したハンドクリームがあります。
・尿素配合のハンドクリーム
・ステロイド配合のハンドクリーム
ピーリング効果(タンパク質変質作用)がある尿素
角質を取り、お肌をスベスベ・ツルツルにしてくれる尿素は角質のタンパク質を溶解する作用があります。
皮脂に溶けやすいステロイド
ステロイドは魔法の薬です。
生体内で生成される副腎皮質ホルモンの1種である糖質コルチコイドを化学的に合成したものがステロイド。
ステロイドは皮膚関連のトラブルにはなくてはならない医薬品です。
しかし、劇的な効果があるだけに無条件な使用は危険です。
ステロイドの副作用はいろいろ言われていますが、一般的な意見としてはホルモン異常です。
血糖値の高騰や免疫力の低下、それによる感染症、糖尿病、白内障、骨粗しょう症など。子供では成長障害の報告もあるとのことです。
ステロイドは皮脂に溶けやすく、また毛細血管が充実しているフェイス部分では手足よりも経皮吸収されやすいと考えられます。
その分、医者による計画性のある使用が求められます。