開発日誌 (~2012年)


# ワセリン、10の使用例
(2009-01-24 07:50:59)

ワセリン10の使用例 by 英語圏Wikipedia


日本ではワセリンといえば、化粧品・医薬品の基剤にするほか、ランナーの靴擦れやシャツ擦れ防止・タトゥーの施術後保護・ボクサーの皮膚保護などに利用されます。

しかし、海外ではもっと幅広く利用されています。

Wikipedia英語版「Petroleum_jelly」(ワセリン)には使用例として様々な事例が掲載されています。


ワセリン使用例(1) 鋳型と鋳物を離す剥離剤として


鋳造の現場でもワセリンは活躍します

It can be used as a release agent for plaster molds and castings.

【要約】「鋳造(ちゅうぞう、casting)における鋳型(いがた、mold)といい、鋳造でできた製品のことを鋳物(いもの、casting)の剥離剤(release agent)としてワセリンは使用されます」


ワセリン使用例(2) オイルフィニッシュ(仕上げ)


木工品の仕上げにオイルフィニッシュは欠かせません。

木目を美しく見せると同時に表面を保護する働きがあります。オイルフィニッシュとしてワセリンが使用される

It can be used to finish wood, much like a mineral oil finish.

【要約】「ワセリンはミネラルオイルのように家具や木工製品の制作過程の最後を仕上げるオイルフィニッシュとして使用可能です」


ワセリン使用例(3) 毛染めキット


毛染め(ヘアカラー)はその強力な染色効果のため皮膚まで汚す場合があります。

そんなときヘアラインにワセリンを塗ってお肌を守る

It can be used when using a home hair dye kit. Applied on skin close to the hairline, it can prevent the hair dye staining the skin.

【要約】「ワセリンは家庭用ヘアカラー剤キットとして使われます。ヘアラインに沿ってワセリンを塗ることで皮膚への付着を防ぎます」


ワセリン使用例(4) パーソナル・ルーブリカント


こんなところにも。驚きの使用方法ですね

Petroleum jelly is commonly used as a personal lubricant.
(Not recommended for use with condoms because it dissolves latex.)

【要約】「性交の際の潤滑剤として」


ワセリン使用例(5) リップケア・ネイルケア・痔対策に


唇の割れや荒れにはワセリンは効果的です。痔にも・・・

It can prevent moisture loss and chapped lips, soften nail cuticles, and provide rectal lubrication for conditions like hemorrhoids or anal fissures.

【要約】「ワセリンは唇のひび割れや荒れ予防に効果的で爪のキューティクル(あま皮や表皮)を柔らかくし、痔などの障害に役立ちます」


ワセリン使用例(6) 水泳でカラダを守る


遠泳などカラダが冷えやすい水泳中の対策としてもワセリンは活躍します。

It can be used to keep swimmers warm in water when training or doing channel crossings or long ocean swims

【要約】「練習中や遠泳中の水泳選手は水中での体温低下対策としてワセリンをカラダに塗ります」


ワセリン使用例(7) 長距離ランナーの擦れ防止に


長距離ランナーはシャツや衣服と自分のカラダとの間で常に摩擦にさらされています。

それはわずかな摩擦ですが長時間の摩擦であるため時として靴擦れや服擦れを起こします。

こんなときもワセリンは大活躍。実際スポーツ選手で様々な種類の「擦れ対策」としてワセリンは愛用される

It can be used by long distance runners who wear loose t-shirts・・・


【要約】「サイズに余裕があるルーズなTシャツなど着ている長距離ランナーはシャツと乳首との間の擦れ対策としてワセリンが利用されます」


ワセリン使用例(8) 火炎瓶の成分


火炎瓶はガラスや陶器製の瓶にガソリンなど詰めた単純な作りの武器ですが、ワセリンは重要な成分

It has been used as a secondary ingredient in a Molotov cocktail, to make the flames stick to any surface they touch and to make a lot of smoke.

【要約】「ワセリンは火炎瓶(モトロフ・カクテル)の第二成分として使用されます。その目的は火炎瓶が触れた物に付着し炎を残留させ、煙を大量に発生させる効果があります」


ワセリン使用例(9) ポルシェのホイール保護に


かの有名な名車のマニュアルにでさえ、ワセリンは登場

It was recommended by Porsche in the owner’s manual of their cars as a preservative for light alloy (alleny) anodized Fuchs wheels to protect them against corrosion from road salts and brake dust. “Every three months (after regular cleaning) the wheels should be coated with petroleum jelly.”

【要約】「ポルシェのオーナーマニュアルによると、ワセリンは軽量酸化皮膜アロイホイール(純正フックス社製のホイール)の保護剤として使用することが推奨されていました。

路面の塩分やダストによる腐食を防止する役割があります。"3ヶ月ごとに通常清掃の後、ワセリンでホイールをコーティングしてください"とマニュアルにあります」


ワセリン使用例(10) 皮革製品の保護剤として


革製品はお手入れ次第で長く使える製品です。皮革製品のメンテ用にもワセリン

It can be used to condition and protect leather. For keeping the shine and cleanliness on black patent leather shoes, apply a very thin coat with a paper towel and buff off gently.

【要約】「ワセリンは皮革製品の表面を保護し、よい状態を維持する役割を果たします。

たとえばパテント・レザー・シューズ(パテント加工・エナメル加工された靴)の黒光りを維持するためには油紙でワセリンを薄く延ばして優しく拭き取ってください」



開発日誌 (~2012年)


# ワセリンとアトピー
(2009-01-24 07:50:58)

アトピー性皮膚炎とは?


アトピー性皮膚炎は体内の免疫システムの異常 = アレルギー反応に起因する皮膚病ですが、原因も根本的な治療法も確立していません。

そのためアトピー性皮膚炎に対して、症状を緩和する医薬品はありますが、直接的に治療する薬は現状存在しないと言っても過言ではありません。

ワセリンにもアトピーを治癒することはできません。

しかし、アトピーによる皮膚乾燥の対策としてワセリンは多用されています。


アトピー性皮膚炎とステロイド


アトピー性皮膚炎に対して多用される医薬品はステロイド剤です。

ステロイド剤の投与は劇的な消炎症効果を発揮します。

しかし、長期間のステロイド投与による副作用リスクが問題となっています。


皮膚の乾燥対策としてのワセリン


アトピーによる皮膚損傷の症状緩和と皮膚バリア機能の代用としてワセリンが多く利用されています。

ワセリンはアトピーの治療薬としては補助的な位置づけですが、皮膚の保護には多大な効果を発揮しています。



開発日誌 (~2012年)


# 手湿疹とステロイド
(2009-01-24 07:50:57)

手湿疹とは?


手湿疹(てしっしん)は水仕事が多い主婦の手に発症する湿疹を指します。

成人以降の主婦の手で比較的多く発症するため別名主婦湿疹(しゅふしっしん)とも呼ばれます。


手湿疹の特徴


・手の一部に湿疹ができて赤くなり、時に強い痒みを伴う

・発症すると長期間完治できない場合が多く、数ヶ月・数年を要する場合もある。一部慢性化する人も


手湿疹の原因


・手湿疹の発症メカニズムは未だ不明です

・水仕事の多い人に発症することから、水による皮膚刺激がトリガーか?

・経験的に家庭用洗剤(とくに界面活性剤)で発症すると信じる人が多い(その真偽は不明)


手湿疹の治療法


・完全な治療法は確立されていない

・病院ではステロイドとワセリンを処方する医者が圧倒的に多い


ステロイドとは?


ステロイド剤の使用は手湿疹に劇的な効果を発揮します。

ステロイドは本来、ヒトの体内で生成される体内ホルモンですが、これを人工的に合成して製造した薬品がステロイド剤です。

ステロイド剤はヒトのステロイド成分を模倣した合成成分です。

多様な成分があり、またその強度にもランク分けがされています。

つまり一口にステロイドといっても多種多様なステロイドが存在します。


ステロイドに対する考え方


強めのステロイド剤を短期間投与し、その後はワセリンの投与にて皮膚を保護し、長期間かけて完治を目指す治療法が、現在一般的な手湿疹の治療法と見なされています。

ただし、医者や研究者ごとに考え方の隔たりは大きく、ステロイドを重点的に投与するステロイド多用派から、極力ステロイドを使わないノン・ステロイド派までおられます。



開発日誌 (~2012年)


# ワセリンの副作用
(2009-01-24 07:50:56)

石油由来だから有害?悪?


ワセリンは石油由来のため石油を肌に付けるというイメージに結びつきやすいのでしょうか、悪いイメージが伴いがちです。

ワセリンは石油由来ですが、ガソリンや灯油とはまったく違う物質です。

また人体(細胞や体内組織)に対する有害性や毒性はほぼありません。

ワセリン自体に生理活性がないためです。

それは逆に言えば薬効がないという事実の証明です。つまり薬効も毒性・有害性もない中立的な成分です。

ワセリンの特徴は薬効も毒性もなく、ただたんに皮膚を保護するという愚直な機能が医薬品として優れています。


ワセリンによる副作用の発症事例


ワセリンによる副作用事例はほとんどありません。

希にかゆみや湿疹などのアレルギー反応が出た人や、光線過敏症が疑われる事例が聞かれます。

・アレルギー反応が発生するケースがある
・光線過敏症が発生するケースがある

光線過敏症は日光の中のとくに紫外線に反応して、日焼けしたように皮膚が赤くなりたり、皮膚炎・かゆみ・湿疹などを発症する現象です。

皮膚が黒ずむ色素沈着を伴うケースもあります。

これら副作用の発症原因は多くはワセリンそのものではなく、ワセリンに含まれる不純物によるもと考えられます。


開発日誌 (~2012年)


# ワセリンの効果・効能
(2009-01-24 07:50:55)

ワセリンの効果・効能


ワセリンの特徴はワックスのカバーで覆うことで皮膚を保護して水分蒸発を防ぐこと、つまり皮膚を保護することです。


自分自身、化学的な変化を起こしにくい


ワセリンは触れるものに化学的な変化や生理的な作用を及ぼしにく点が最大の特徴です。

薬効成分がなく化学的な変化や生理的な作用がきわめて少ない。

刺激が少ない点で赤ちゃんからお年寄りまで安全に使用しやすい成分です。


ワセリンの効果・効能


・ラッピング効果(皮膚からの水分蒸発防止)
・バリア機能(外界刺激からの防衛)
・擦れや摩擦軽減による皮膚の保護
・接触している人体への影響がきわめて小さく安全性が高い

ワセリンは冷たい水・空気、擦れや摩擦、有害物質や刺激物質から効果的に皮膚を守ります。

ボクサーや格闘技の選手が、ワセリンを塗って皮膚を守ることはよく知られたケガ対策です。

ボクシングなどではワセリンの事前使用は一般的にルール違反ながら、ケガ対策や止血剤として一部認められています。

また、ランナーやスポーツ選手などのアスリートは靴ズレや体操着ズレ対策としてワセリンを愛用しています。



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