ワセリン物語

ワセリンを勉強するブログ

ワセリンメーカーが提唱するワセリン使用例
米国の原油精製会社PENRECO社のパンフから応用例をリストアップ:


PETROLEUM APPLICATIONS (ワセリンの応用事例)

●COSMETICS (化粧品)
・Creams and Lotions ()
・Petroleum Jelliese ()
・Hair Products ()
・Lip Balms ()
・Makeups ()
・Absorption Bases (基剤)

●PHARMACEUTICALS (医薬品)
・Opthalmic Ointments (眼軟膏)
・Topical Ointments (局所軟膏)
・Dental Adhesives ()
・Petroleum Gauzes ()

●FOOD INDUSTRY (食品関連)
・Animal Feed Supplements ()
・Coatings for Fruits & Vegetables ()
・Food Packaging Materials ()

●PLASTICS & ELASTOMERS (樹脂・エラストマー)
・PWC — External Lubricants ()
・Rubber Processing Aids ()

・●MISCELLANEOUS (その他)
・Carbon Papers ()
・Buffing and Polishing Compounds (磨き剤、研摩剤)
・Corrosion Preventatives (腐食防止)
・Modeling Clays (模型・塑像製作用の粘土)
・General Purpose Lubricants ()
・Shoe Polishes ()
・Printing Inks ()
・Solder Pastes (はんだ)

(2017-07-30)
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ワセリンに日焼け止め効果は、ある?なし?

おかしな情報も普通に出回るネット


ワセリンで日焼け防止(UVカット)ができる・できないという意見が散見されます。

いろいろな人がいろいろなことを書き、また、それを検証なしでコピー&ペーストして拡散する人もいますので、ネット内では怪しい情報も。

さて、今日のテーマは「ワセリンの日焼け止め効果」の有無。実は私もわからない部分が多く、工場長に指南してもらいこれを書いています。


メーカーの見解


当社のワセリン製品・ベタガードには、サンホワイトというワセリンが使用されています。

こちらのメーカーさんでは、サンホワイトの「日焼け止め効果」を「ナシ」と明言されています。

---------------(引用)----------------
日焼け止めにもなりますか?

サンホワイトP-1は日焼け止めの効果はありません。日焼け止めの目的ではご使用にならないでください。日焼け止めと併用される場合は、特にどちらを先につけたほうが良いということはありません。ご使用中の日焼け止めのタイプにより、使用感のよい方法でご使用ください。

(http://www.sunwhite.net/qa/)

------------(引用ここまで)------------


製造元メーカーさんが明言されているわけで、それを使用して製品化されたベタガードも公式には「日焼け止め効果はない」とするしかありません。

ただ、実際はどうなんでしょうか?


二種類の日焼け


一般に「日焼け」といえば、海やプールに行き、赤くヒリヒリになった肌(炎症状態)を指すと思います。

しかし、日焼けにはもう一種類の「日焼け」があります。赤くヒリヒリにはなりませんが、お肌が黒くなる日焼けです。

この二種類の日焼け、広告や説明文では、どちらの日焼けを指すのか、それとも両方を指すのか、このへんがかなり曖昧まはた混同されているものが多くて、それが混乱の原因になっています。


光と紫外線


光は波状のエネルギー(電磁波)と言われます。

電磁波は、周期が短い波長から長い波長までグラデーションのように連続していますが、そのうちヒトの目が認識できる光は「可視光線」です。

その前後に波長が短い「紫外線」と波長が長い「赤外線」があります。

可視光線から上の長い波長に関しては、ヒトへの影響は高くありませんが、紫外線以下の波長(紫外線を含めX線やγ線など)は、細胞をDNAレベルで変質させるリスクがあります。


紫外線の種類 - A & B


紫外線は案外幅広く、UVケアの観点からすると波長の長い順に「A・B・C帯」に分類されます。

波長は短い方がよりパワーがありますが、C帯はオゾン層に吸収され、地上に降り注ぐ紫外線は、実質A帯・B帯となります。

そして、波長が短いB帯(UV-B)が、短時間に肌を赤くヒリヒリ(肌炎症)させる紫外線です。

A帯(UV-A)は、直接的かつ短時間で肌炎症を起こさせるパワーはありません。

しかし、皮膚の奥まで届くことからA帯(UV-A)は、シミや老化の原因になりうると考えられています。

どちらも恐ろしい電磁波ですね。


市販の日焼け止め成分


現在主流の成分は、紫外線を乱反射させる金属粉によるものと、紫外線を吸収するケミカル成分によるものがあります。

紫外線を乱反射させる金属粉の内、酸化チタンはB帯(UV-B)、酸化亜鉛はA帯(UV-A)にて日焼け止め効果を発揮します。

A帯(UV-A)・B帯(UV-B)の日焼け止め効果の強さは、それぞれ「PA」・「SPF」という指標で表現されます。

・A帯(UV-A)・・・「PA」
・B帯(UV-B)・・・「SPF」

工場長の言を引用すれば、「日焼けの定義は、SPF⇒赤くならないPA⇒黒くならない、簡単にいうとこうなります」


「紫外線は雲も服も通り抜ける」は本当か?


よく言われることですが、「曇っていても紫外線は通り抜ける」とか、「服を着ていても紫外線は通り抜ける」ので日焼けする、と。

しかし、曇りの日は、晴れの日よりも、明らかに肌が赤くヒリヒリになる日焼けは少ないと思いませんか?

また、服を着ていたら、肌が露出している部分と服に隠れている部分では明らかに焼け方が違うと思いませんか?

そうなんです、明らかに違うのです。雲や服で紫外線が、かなりブロックされていることがわかります。

では、「紫外線は雲も服も通り抜ける」はウソなんでしょうか?

そうともいえません。

紫外線の種類から見れば、B帯(UV-B)は、それなりに雲や服にブロックされますが、波長が長いA帯(UV-A)では、通り抜ける確率が高くなります。

だから、結果的に雲や服があっても黒くなる日焼け(結果的にシミや老化の遠因になるリスク)を起こす可能性があります。


ワセリンの日焼け止め効果は?


上のセクションで書いたように製造メーカーさんでは、ワセリンに日焼け止め効果はないと明言されていました。

しかし、実際は、B帯(UV-B)では多少の「SPF」が期待できるという点が実際のところのようです。

これはワセリンだけでなく、植物オイルにも言えることで多くの植物オイルで、多少の「SPF」が期待できるようです。

民間療法では、ひまし油やホホバオイルが日焼け止めとして利用されてきた話は、世界各地で聞かれることですので、実体験的にも符合します。

ただ、もう一つの日焼けであるA帯(UV-A)の「PA」効果については、よくわかりません。

これまで問題にされることが少なかったこと、またシミや老化といった発現まで時間を要し、かつ原因を特定しにくいため、実体験的な知見も少なければ、科学的なデータも少ないという状況のようです。

B帯(UV-B)より通り抜けやすい波長ですからリスクはあります。

であれば、B帯(UV-B)での「SPF」効果だけでなくA帯(UV-A)の「PA」効果まで含めて、「日焼け防止効果あり」と明言する方が困難です。

それゆえ、立場上あるいはリスク管理上、ワセリンメーカーさんが「日焼け止め効果はない」というスタンスに立つことは仕方ないことと思います。


まとめ


ワセリンには、日焼け止め効果がある程度期待できるが、それは紫外線の中でも、B帯(UV-B)の紫外線( = 短時間で肌を赤くし肌炎症を起こさせる紫外線)のみ。

A帯(UV-A)の紫外線( = 肌を黒く変色させる紫外線)に関しては不明。


(2017-07-29)
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サンホワイトのまとめ

最強純度のワセリン、サンホワイト


ワセリンは炭化水素の固まりで、その純度はいろいろ。純度を上げることがワセリンの品質として評価されます。

以前は「黄色ワセリン」というワセリンも市販されていました。

純度は「白色ワセリン」にやや劣りましたが、充分に利用可能でした。しかし、現在、化粧品・医薬品には、ほぼ白色ワセリンが採用されます。

一般に白色ワセリンは、充分に純度が高く、ほとんどが安定した性質の飽和型・鎖状炭化水素(ノルマルパラフィン)から構成されています。

しかし、これを上回る純度のワセリンも商品化されています。

その一つがサンホワイトです。市販ワセリンとしては最高の純度と推測されます。ベタガードのワセリンは、サンホワイトが採用されています。


サンホワイトとは


サンホワイトとは、大手化粧品・医薬品原料メーカーの日興リカ株式会社が販売しているワセリンの商品名です。

原価コストが平均的な白色ワセリンの数倍と高いため、サンホワイト単体、またはサンホワイトを配合した化粧品・医薬品は多いとはいえません。

しかし、サンホワイトは「ワセリンの中でもっとも精製度が高いワセリン」として認識されており、極度に純度の高いワセリンを必要とする医薬品や医療現場、化粧品などに採用されています。

そのためサンホワイトは、一般消費者向けの商品として販売されていませんが、別会社さんを通して商品名「サンホワイトP-1」として販売されています。


サンホワイトは白色ワセリン?


ワセリンの一般的な分類からすれば「白色ワセリン」に分類されますが、「日局ワセリン」(日本薬局方/白色ワセリン)と比較すると純度(精製度)が高いとされています。

純度のパーセントは公開されておりませんが、日興リカ株式会社によると市販されているワセリンではもっとも高純度のワセリンとのことです。


医療関係者の間で信頼感が高いサンホワイト


市販されている中でもっとも純度が高いため、わずかな不純物にもアレルギー反応などを示す患者さん向けのワセリンとしてサンホワイトは医療関係者の間で、知名度とプレゼンスを維持しているように見受けられます。

「純度が高いワセリン=サンホワイト」と考えているお医者さんも多いようです。

また、アレルギー反応をチェックするパッチテスト(かぶれ検査)の基剤として日本接触皮膚炎学会によって認められている唯一にワセリンです。

ワセリンでアレルギー反応が起こるとパッチテストになりませんので、かぶれない物質としてサンホワイトが認められています。


ワセリンの純度比較


業界では、市販されているワセリンのワセリン純度の高さは下記の順になっていますと言われています:

・日本薬局方・白色ワセリン → サンホワイト(商品名)

※日本薬局方・白色ワセリンとは、日本薬局方に規定された基準に準拠して制作されたワセリンを指します。

国内では、数十社が日本薬局方・白色ワセリンを製造していると言われます。


実際にサンホワイトを使ってみた感想


見た目:

白色ワセリンは白いワセリンですが、サンホワイトを見ると、真っ白でないことがわかります。

サンホワイトは純白のような白さです。白さを通り超え青白く見えるかも知れません。


テクスチャー:

伸びがよいです。白色ワセリンよりベタベタ感がそれだけ少ないのですが、軽く拡がるために塗れたようにベタベタ感が皮膚を覆います。

この辺は好みの問題で、通常の白色ワセリンを好まれる人も多いかと思います。ベタベタ感の引きの早さは、概してサンホワイトはよいようです。




(2017-07-19)
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サンホワイト、ステロイドとの併用

皮膚細胞に不活性なサンホワイト


サンホワイトは皮膚細胞に対して生理的に不活性です。

サンホワイトはお肌を油分でガードする働きがありますが、サンホワイト自身が刺激の原因になることはありません。


ステロイドとの併用


サンホワイトは、生理的に不活性であるためステロイドと併用しても、化粧品の併用同様、問題ありません。

そもそもステロイド剤自体、ワセリンなどの基剤に混ぜ合わさせてステロイド外用薬として製造されるケースがほとんどです。サンホワイトとステロイドの併用は問題ありません。





(2017-07-19)
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サンホワイト、化粧下地として

化粧下地として使用可能


サンホワイトは皮膚細胞に対して生理的に不活性です。

サンホワイトはお肌を油分でガードする働きがありますが、サンホワイト自身が刺激の原因になることはありません。


外界からの刺激から肌を守るだけでなく、お化粧の成分からもお肌を保護します。サンホワイトと化粧品の併用は問題ありません。

化粧品との併用の場合は、薄く伸ばしてお使い下さい。


(2017-07-19)
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サンホワイト、ベビーケアに

お肌が弱い赤ちゃんへのご使用にも


赤ちゃんのお肌は繊細で敏感です。わずかな刺激成分でも反応することがありますが、サンホワイトなら赤ちゃんや乳幼児のスキンケアにも実績があります。


  • ・日常的なお手入れに
  • ・おむつかぶれ防止に
  • ・口まわりの荒れや離乳食かぶれ防止に





(2017-07-19)
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