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ホホバオイルの特徴





(1) ホホバオイルの特徴


非常の広範囲な用途に使えるオイルです。スキンケア・ヘアケア・傷治療(キズやヤケドの医薬品)・マッサージオイル・精油を溶かすキャリアオイルなど。


ホホバの木はどんな木?


ホホバは、米国・アリゾナ州の砂漠地帯が原産地と考えられています。

ホホバオイルは、西部アメリカのネイティブ・アメリカンに伝統的に利用されてきたオイルで民族療法的な医薬品として抜群の実績があります。

ホホバは、樹高1-2Mの灌木状のツゲ科多年草の樹木です。厳しい砂漠を生き抜くために根は5Mにもなり、表面はワックスで覆われ水分の蒸発を防止しています。

2年間雨が降らない状態でも生き延びれると言われているタフな植物です。種子には、液体ワックスが54%(出典Wikipedia)含まれているそうです。凄いですね!

雄株・雌株に別れ風を媒体に受粉が行われ実を付けます。ホホバの木は、樹高1-2m程度の灌木状樹木です。

雄株と雌株に分かれており(雌雄異株)、春になると花を付け(9月に開花する地域もあり)、風で花粉が運ばれます。

このような性質を最大限に利用するためにプランテーションでは、雄株と雌株を交互に植えます。

ホホバオイルの最大市場は、化粧品業界です。インターネットで「ホホバオイル」というキーワードで検索すると、ほぼ化粧品に関連したサイトです。当社もそうですね。


特筆すべき特徴


ホホバオイルの特筆すべき特徴は、その抜群の抗酸化力人の皮脂と大変似ている点です。


(2) 人の皮脂に近い成分


ワックスエステルは、人の皮脂の主成分です。ホホバオイルは、90%以上がワックスエステルで人の皮脂に近いと言えます。

また、ワックスエステルのベースとなっている脂肪酸も、パルミチン酸・パルミトレイン酸・オレイン酸など共通する脂肪酸で構成されています。

ホホバオイルは、人の皮脂に近いため次の特徴があります:


  • 皮膚と調和しやすい、よってアレルギーが起きにくい
  • 皮膚への浸透性がよい(ベトベトしない)
  • 皮膚の皮脂分泌量の調整に役立つ



人の皮脂の典型的な成分



  • トリアシルグリセロール 20%
  • ワックスエステル 20%
  • 遊離脂肪酸 10%
  • スクアレン 10%
  • コレステロール 数%


トリアシルグリセロールやワックスエステルとは、脂肪酸がグリセリンや高級アルコールとエステル結合という結合方法で結ばれた状態の物質です。

一見、オイルやワックスのようなものです。

遊離脂肪酸とは、エステル結合していない状態の脂肪酸単体です。見た目は、やはりオイルやワックスのようなもの。

遊離脂肪酸の中には、パルミチン酸やオレイン酸など食用油などに含まれる脂肪酸が含まれています。

スクアレンも油脂の一種で、コレステロールを含むステロイド類の中間物質。コレステロールは、細胞膜の構成物質の一つで、さまざまな生命現象に関わる重要な化合物です。


人の皮脂に含まれる典型的な脂肪酸成分



  • パルミチン酸
  • パルミトレイン酸
  • オレイン酸
  • ステアリン酸



(3) ホホバオイルの成分



ワックス+脂肪酸


植物ですので、産地や年度や土壌により含有成分は大きく違ってきます。しかし、おおむな下記ような成分構成です:

  • ワックスエステル 90%
  • パルミチン酸
  • パルミトレン酸
  • ステアリン酸
  • オレイン酸
  • リノール酸
  • アラキン酸
  • エイコサン酸
  • ベヘン酸
  • ビタミンE
  • ビタミンA
  • カロチノイド


ワックスエステルが90%以上を占めることがホホバオイルの特徴的な性質を物語ります。

高級脂肪酸(炭素数6以上の脂肪酸)が高級アルコール(炭素数6以上のアルコール)とエステル結合したもの。

ホホバオイルと呼ばれますが、化学的な性質はワックスと考えて差し支えないかと思います。


ビタミンやポリフェノールなどの微量成分


オレイン酸やパルミチン酸などの脂肪酸は食用の植物油に普通に含まれているポピュラーな脂肪酸です。

他にビタミン類やカロチノイドといったポリフェノール類も含まれています。


(4) 酸化しにくい性質


トウモロコシ・オリーブ・ピーナッツ・ごま・ひまわり・大豆・菜種などの植物は種子に多くのオイル分を含み、脂肪種子(油糧種子)作物と呼ばれています。

それぞれに特徴がありますが、比較的酸化しやすいに油糧種子もありますが、ホホバオイルは、この中でも酸化速度が極めて遅く、スキンケアとして利用すると皮膚の酸化防止に役立ちます。

個人的な体験ですが、食用油は何度か天ぷらで揚げ物をしていると黒くなってきます。

天ぷらにしなくても台所のシンクの棚で長年放置している食用油も、思い出して取り出し見るとちょっと色が濃くなっている場合があります。

それは多くは酸化による変色ですが、ホホバオイルは何年放置しても変色しないことに驚きます。

私の仕事部屋には1リットル容器のホホバオイルがあり、時々窓から差し込み日光にも曝されますが、もう5-6年はまったく変色していません。完全に透明のままです。酸化していないことを意味しています。

ホホバオイルは非精製の黄金色のゴールドオイルと精製された無色透明のリファインドオイルが市販されています。

化粧品用途ではリファインドオイルが使用されます。私の部屋のホホバオイルも無力透明。今後10年、100年経過してもひょっとしたら無色透明無臭のままかもしれません。

酸化しにくい理由は、ホホバオイルの成分が主にワックスエステルであり非飽和脂肪酸が少ないことに起因します。


(5) ホホバオイルの使用方法


人の皮脂に近いことから、皮脂の代用として、しかも酸化しない皮脂としてお肌の応用がメインです。

皮脂に近いため刺激性が低く多くの人の肌質に合やすいとされます。また、ホホバオイルは程度に塗布することで、お肌の皮脂バランスを整えると言われます。


スキンケアオイルとして


さらさら感があり使いやすい上に、お肌のみずみずしさを維持し、肌を柔らかくします。

  • マッサージオイルとして
  • 皮膚の保湿剤として
  • 皮脂の代用として
  • クレンジング剤として
  • ニキビ対策として
  • 頭皮と髪の毛の保湿剤として



アロマテラピーのキャリアオイルとして


アロマテラピーでは、数ある天然キャリアオイルの中でも人気のオイルです。

キャリアオイルとは、植物の果実や種子から摘出した植物油で、精油を溶かし込み皮膚(角質層)への刺激低減と浸透を促進するためのオイルです。

精油を角質層へ運搬する意味から「キャリア」と命名されたと推測されます。

キャリアオイルに精油溶かす意味は、精油が持つパワフルな刺激を軽減することと精油だけでは揮発したすいため揮発防止剤として、また皮膚への浸透をサポートするキャリアとして。


皮膚科での応用例


ホホバオイルは、米国の皮膚科では下記症状に処方される成分の一つとなっています:


  • 乾燥肌
  • 育毛治療
  • ヤケド治療
  • アトピー性皮膚炎の保湿



多くの人の肌質に合いやすい



  • 敏感肌
  • 脂性肌



保湿用オイルとして


オイルですので、お肌の保湿に抜群の効果があります。しかも低刺激でアレルギー性が少ない点がメリットです。

そのため、アトピー性皮膚炎など敏感なお肌の最適です。


精密機械の潤滑油として


ホホバオイルは人工心臓の潤滑油として使用されている実績があります。

体内で無害でアレルギー性が少なく、安定した粘度と化学変化しにくい安定した性質が評価されているためと推測されます。


スキンケアオイルとしてのメリット



  • さっぱりとした感触
  • 滑りがよい
  • 刺激性が低い
  • 粘着性が低くべたつかない



マッサージオイルとしてのホホバオイル


オイルマッサージは、紀元前のアーユルベーダにすでにオイルによるマッサージ方法が記述されているといことなので、紀元前から存在する全身療法と言えます。

マッサージオイルで重視される点は下記の通り:


  • 肌なじみが良いこと
  • よく伸びること
  • さらさらのテクスチャー

アロマテラピーのマッサージでは、マッサージによる心身を癒し、血行促進、神経の緊張緩和など大きな効果があります。

さらに精油による心地よい香りがさらにそれらの効果を高めるブースターとして役立ちます。


(6) 実はワックス


オイルのような見えるため、オイルと呼ばれ、そのまま定着していますが、化学的な分類からすれば「オイル」ではなく「ワックス」に分類されます。日本語では「蝋」(ろう)。


ホホバオイルは唯一の常温で液体の植物ワックス


ワックスとは、脂肪酸で構成されるオイルの仲間ですが、炭化水素の数量が大きく室温では固体または半固形の状態にある炭化水素。

または、そこから派生する脂肪酸や炭化水素と脂肪酸が結合したエステルを指します。

ホホバオイルは珍しく室温で液体のワックスです。

The International Jojoba Export Councilの説明文にはこのように記述されています:

Jojoba oil is a true wax. It is the only known botanical wax which is liquid at room temperature.
(ホホバオイルは、純粋にワックスである。そして、常温で液体の状態にある唯一の植物性ワックスである)

室温で液体の状態にある植物性ワックスは、ホホバオイルのみという点にちょっと意気込みが感じられる説明ですよね。

こういう植物は他に発見されておらず非常に珍しい植物ということです。


オイルとワックスに比較表


オイルとワックスに基本的な違いは下記の通りです:

・オイル(油脂類)
(1)通常は、脂肪酸+グリセリンの「グリセリン脂肪酸エステル」の状態で存在することが多い
(2)一般に常温で液体のものを「油」、固体のものを「脂」と呼ぶ。消化するので食用可能
(3)含まれる不飽和脂肪酸は酸化されやすく劣化や皮膚刺激の原因になる

・ワックス(蝋類)
(1)通常は、高級脂肪酸+高級アルコールの「ワックスエステル」の状態で存在することが多い
(2)一般に常温で固体。消化しないので食用不可
(3)化学的に安定しており抗酸化力あり、長期間酸化しない
(4)天然のワックスエステルは、マッコウクジラや深海魚など動物性がほとんど。ホホバオイルは珍しく植物性のワックスエステルをメインとするオイル


(7) ホホバオイルは食べられる?


食用油としても使えるのでしょうか?ネイティブ・アメリカンは食べていたとか、天ぷらの油として使用してみた・・・といった記事が出てきます。しかし、ホホバオイルの主成分はワックスエステルと呼ばれる物質で人の体内では消化されません。


有害ではないが脂肪性下痢のリスク


食べると消化されずに排出または下痢などを起こして排出されます。少量食べても有害ではありません。多く食べると下痢になります。


ノンダイジェスティブル・オイル


英語版Wikipediaには「(オレストラのように、ホホバオイルは食べられますが、消化されません)とあります。

オレストラとは、米国P&G社が開発したカロリーの低い代替脂肪・代替オイルです。つまり、ダイエット食品の一種です。

カロリー制限されている方には理想的な代替オイルですが、消化されないため、便がオイル気味となり、脂肪便症(steatorrhea=脂肪性下痢)を起こすことがあります。


セリ族も食べなかった


インターネットでは、ホホバオイルをネイティブ・アメリカンは食べていたようなことを書かれた記事が散見されます。

しかし、この点についても英語版Wikipediaには、ソノラ砂漠(Sonoran Desert)に住むネイティブ・アメリカンのセリ族の人々によれば、食料不足の砂漠では様々なものを食料として利用しているが、ホホバオイルに関しては緊急時以外は食べないとの記述があります(only in emergencies)。


考えようによってはダイエット食品?


ホホバオイルは消化しませんので、理想のダイエット食品とも言えます。揚げ物をホホバオイルで行うと、おいしいけどカロリーはほぼゼロ。下痢が怖くない方は、食品として有望ですね。


(8) 紫外線対策として


ホホバオイルが紫外線対策(UVカット)として役立つといった記事を見かけますが、純粋なオイルやワックスそれ自体には、UVカットの機能(紫外線を吸収または反射)は、専用のUVカット商品ほどは期待できません。


UVカットの原理


UVカットの原理は現在の技術では次の2方式があります:

(1)紫外線吸収剤(メトキシケイヒ酸オクチルなど)として配合し、紫外線を熱エネルギーに変換してしまう
(2)金属粉末(酸化チタンや酸化亜鉛)を紫外線散乱剤として配合し乱反射させる


UVカット効果があるという記事


出典が明らかなデータは探し出せませんでしたが、ホホバオイルのSPF値を3 - 5とした記事がありました。

仮にSPF値が5なら、超単純計算で紫外線80%OFF(SPFと紫外線遮断率は単純比例していないので必ずしも正しい計算ではない)となります。

市販の紫外線対策商品のカット率は一般に95%-99%。比較すると小さい効果ながら、それなりに高いとも言えます。

しかし、SPF値5が正しいかどうか、またどういう条件でのデータかによって値は変化するので現状、よくわかりません。正しい情報がわかり次第アップデートいたします。

(参照資料)「Jojoba has an SPF (Sun Protection Factor) of about 3 - 5」(ホホバオイルのSPF値は3 - 5である)・・・ある米国のホホバオイルメーカーさんのホームページに記述されている情報(http://www.laronnajojoba.com/oil.html):



(9) 抗菌作用


ホホバオイルには、殺菌・抗菌作用があり、細菌やウイルスの繁殖を抑制する作用があるとされます。

しかし、細菌やウイルスに種類は膨大で、どのような種類に効果的か、いまひとつデータを探し出せませんでした。

また、殺菌・抗菌の程度・強度についても信用できる定量的なデータを見つけだせず、ここでは、ホホバオイルには一般に殺菌・抗菌作用があるとだけ記述したいと思います。

ところで、人間の皮膚や胃腸内は、ブドウ球菌や大腸菌などの常在菌が存在し、人体と細菌は共生して相互依存の関係にあります。

常在菌は悪質な有害菌の侵入を防いだり、食物の消化を助けたり、近年ではアレルギー抑制効果もあることがわかりはじめています。

つまり、無差別な殺菌効果を発揮するアルケミカルな殺菌剤は、むしろ有害という考え方も近年支持されつつあります。

適度な抗菌作用でバランスの良い状態を維持してくれるオイルだからこそ、ホホバオイルは日常的かつ長期間使用でき、それゆえ人気があるオイルと考えています。



(10) ホホバオイルの歴史


ホホバオイルの利用の歴史は、米国西部で暮らしていたネイティブ・アメリカンによってはじまりました。

利用方法は現代の私たちとほとんど同じで、肌の保護や傷口の治療薬としても利用されていたようです。


1976年に始まったホホバオイルの商業生産


The International Jojoba Export Councilの説明文にはこのように記述されています:
Commercial production of jojoba began in 1976.
(ホホバオイルの商業生産は1976年に始まりました)

おや、と思うほど最近の話ですよね。

ホホバオイル自体、数世紀も前からヨーロッパ人に知られていましたが、商業生産が始まったのは、1971年、米国における捕油輸入禁止が法律で定められたことと大きな関連があります。

捕油の多くは、石油由来のオイルで代用可能でしたが、極めて高い精度が求められる精密機械、たとえば人工心臓などには、まだ需要があり捕油に代わるオイルとしてホホバオイルに脚光が浴びるようになりました。


製品化されるホホバオイルの種類


現在でもホホバオイルは人工心臓などの潤滑油として使用されますが、ホホバオイルのメインセグメントは化粧品分野です。

提供されるホホバオイルの平常は下記の通りです:


  • ゴールドオイル (非精製オイル、golden)
  • 精製オイル (refined/lite)
  • 水素添加ホホバオイル (hydrogenated jojoba)
  • 加水分解ホホバオイル (hydrolyzed jojoba)
  • エトキシル化ホホバオイル (ethoxylated jojoba)



化粧品産業でのホホバオイルの応用分野



  • 化粧水 (lotions)
  • 保湿剤 (moisturizers)
  • ヘアケア製品 (hair shampoos and conditioners)



(11) ホホバの原産地と生産地


アメリカ合衆国南西部からメキシコ北部の砂漠地帯が原産地とされ現在でも自生しています。

アリゾナ州のソノラ砂漠(Sonoran Desert)ではホホバの大規模栽培が行われています。

現在では、オーストラリア、メキシコ、アルゼンチン、インド、イスラエルなどでも栽培されています。

現在、イスラエルは米国をしのぐ生産国となっているようです。

The International Jojoba Export Council(米国のホホバオイルの利用促進団体)がレポートしている生産国は次の通りです:

  • アルゼンチン(Argentina)
  • オーストラリア(Australia)
  • チリ(Chile)
  • エジプト(Egypt)
  • メキシコ(Mexico)
  • イスラエル(Israel)
  • ペルー(Peru)
  • アメリカ合衆国(USA)
  • インド(India)
  • 南アフリカ(South Africa)

近年、世界のホホバオイル市場において南米のホホバ栽培がプレゼンスを増してきています。


(12) ホホバオイルと鯨油


鯨油(げいゆ)とは、クジラ、とくにマッコウクジラから採取されていたワックスエステルを主体とする蝋類・オイル類です。

1970年代の捕鯨廃止運動の課程で中止され、現在では生産は行われていません。欧米で行われていた捕鯨、とくに米国の捕鯨は、鯨油採取が目的であり、食料確保のための捕鯨ではありませんでした。

また、マッコウクジラ自体、そこに含まれる脂はワックスエステルであり食用には適さないという事情がありました(人のカラダはワックスを消化できない)。

鯨油は、もともと暖房やランプ用の燃料として利用されていましたが、1800年代の後半、石油の発見によって、鯨油の大きな需要は失われました。

それでも、1970年代まで精密機械などの潤滑油として多少の需要がありました。しかし、それらも石油から精製される優秀なオイルの出現で商業的に重要性が失われ、さらに環境保全や動物保全意識の高まりから、捕鯨は世界的に廃止されました。

一方で、捕鯨の廃止と同時に、天然のワックスエステル確保を目的としたホホバオイルの大規模栽培は隆盛しました。

一部の超精密機械の潤滑油は、石油から精製されるオイルが利用可能ですが、現在でも純度が高いホホバオイルが好まれるケースがあり、ホホバオイルの質的な高さを物語ります。


ワセリンと鯨油


1860年代、米国ペンシルベニア州で油田が発見され、米国の商業捕鯨は実質的に終焉することが運命づけられました。

それまで鯨油は、燃料や灯火用のケロシンの原料となっていましたが、石油という安価で安定した性質の代替品の出現により、鯨油の価値が薄れたためです。

イギリスの化学者チーズブロー氏によってワセリンは発明されましたが、チーズブロー氏がワセリンを発明するきっかけは石油発見による失業でした。

チーズブロー氏は、それまで鯨油からケロシンを精製する仕事をしていましたが、石油の発見で失業し、ペンシルベニア州の油田を見に来てワセリンを発明することになったのです。

ワセリンの発明は、鯨油と深く関わっていたこととホホバオイルの生産も捕鯨と関係していたとは奇遇な一致です。


(13) バイオディーゼルとして


バイオディーゼルとは、ディーゼルエンジンの燃料を植物由来のオイルからまかなう発想またはその植物性オイルの総称です。

バイオマスエネルギーの一つと考えられています。もともとディーゼルエンジンは、ピーナッツのオイルを想定して開発されたそうです。

しかし、すぐに石油由来の優れたオイルの増産と安定供給の環境が整い、バイオディーゼルはほとんど使用されてきませんでした。

ところが、石油の枯渇と政治的な政争や戦乱に伴う安定供給の不安が伴う現在、代替エネルギーの一種と見直されるようになりました。

ホホバオイルは、バイオディーゼルの候補として期待されています。とはいえ、バイオディーゼルの全世界の供給量をあわせても、現在の世界のディーゼル燃料の需要の1%も供給できないと推測されています。

そのため、ディーゼル燃料がホホバオイルで実際に代替される可能性、現状ありません。



(14) 砂漠緑化植物


地球規模で砂漠化の問題が拡大を続けています。

砂漠緑化は気球規模に大きなテーマですが、砂漠で生育可能な耐乾性の植物は限られています。

そのため、世界各地の砂漠では、砂漠緑化活動が、各国の取り組みや国際的な支援活動によって行われています。

しかし、支援終了と同時に、現地の人々によって樹木などが、燃料やその他の資材として伐採される事例が多発しています。

ホホバには、このような問題に対する期待があります。

(1) ホホバは、超耐乾性であり、塩害にも強い特性がある
(2) ホホバからは比較的高価なホホバオイルが生産可能で、現地の人々に収益をもたらす可能性

ホホバは、非常に少ない水分量で生育可能な植物であり、砂漠緑化のための植物として期待されています。しかも、ホホバからはホホバオイルが生産可能なため、商業的にも価値を生み出すメリットもあります。

過酷な環境で生育し、ホホバオイルを産出量を増やすための品種完了や研究が続いています。またそれをビジネスチャンスととらえ、砂漠緑化対策のための切り札として、砂漠緑化に取り組む企業やベンチャー企業も生まれています。

(2018-07-19)
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