ワセリンとアルカン

石油精製


ワセリンは、石油を精製して製造されます。石油とは、不純物がいろいろ混じった炭化水素の集合体です。

石油精製とは、不純物を取り除き、純粋な炭化水素を分子量の大きさ順に個別(ガソリン、ナフサ、灯油、軽油、重油・・・など)に取り出すプロセスを指します。


アルカンとは?


炭化水素とは、炭素原子と水素原子でできた化合物の総称です。炭化水素は、構造上の特徴から次のグループに分類されます:

・アルカン
・アルケン
・アルキン
・シクロアルカン
・芳香族炭化水素

このうちアルカンとは、鎖式飽和炭化水素(saturated hydrocarbon)と呼ばれます。別名、メタン系炭化水素・パラフィン系炭化水素。

「鎖状」の意味は、炭化水素の単位分子が鎖状に横長く連なる形状を指します。

「飽和」の意味は、炭素-炭素間の結合が単結合(一重結合)で構成されており、二重結合や三重結合が含まれていない状態を指します。飽和していると分子的に安定な状態にあり化学変化が起きにくい特徴があります。

アルカンの化学式は(CnH2n+2)と表現されます。たとえば、n=1(炭素数=1)ならメタン、n=2ならエタンと言った具合です。

nが上がるに従って分子量は大きくなります。炭層数に応じて成分名がつかられている。自然界では炭素数100程度が限度と考えられている。


ワセリンとは炭素数16以上のアルカン


炭素数が少ないうちは、常温では気体で、炭素数が大きくなるに従って融点が下がり液体や固体へ変化します。

ワセリンは炭素数が16~20くらいの炭化水素の混合物で、融点は40-60度前後。ただし、炭素数に関して厳密な定義はなく一般的にこの範囲をワセリンと呼びます。


・炭素1個・・・メタン(CH4)・・・燃料ガス
・炭素2個・・・エタン(C2H6)・・・燃料ガス
・炭素3個・・・プロパン(C3H8)・・・液化石油ガス
・炭素4個・・・ブタン(C4H10)・・・液化石油ガス
・炭素5個・・・ペンタン(C5H12)・・・溶剤
・炭素6個・・・ヘキサン(C6H14)・・・ガソリン
・炭素7個・・・ヘプタン(C7H16)・・・ガソリン
・炭素8個・・・オクタン(C8H18)・・・ガソリン
・炭素9個・・・ノナン(C9H20)・・・ガソリン
・炭素10個・・・デカン(C10H22)・・・ガソリン
・炭素11-14前後・・・灯油
・炭素14-17前後・・・軽油
・炭素18-19前後・・・重油
・炭素20前後・・・潤滑油
・炭素20以上・・・残油(パラフィン・ワセリン・タール・アスファルト)
  • (2017-07-19)
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